長く続けてきた事務職からの転身。利用者さんとお話しする時間は本当に楽しい、大好きなひとときです!

主任大江 奈津子

20年以上続けた事務職から介護職への転身

18歳の時に集団就職で九州から伊丹に出てきて、一日8時間×何十年と事務仕事をしてきたんですが、もうすこし体を動かす仕事がしたいと思ってデイサービスに転職しました。友達も介護の仕事をしていたし、体を動かす仕事として「介護」はイメージしやすかったこともあります。なにより、じっと座っているよりも体を動かしているほうが自分に合っていると思ったことが大きくて。実際、デイサービスで送り迎えや介護をはじめてみたら全然嫌だと感じることもなかったですし、すごく合っていると思いました。介護福祉士の資格を取得したのもそこからだったので、勉強をはじめたのは40歳を過ぎてからでしたね。

デイから特養を経て、小多機へ

5年間のデイサービス勤務を経験後あそか苑に来てからは、みずほ特養で6年間勤務しました。介護は体が資本なので体力的な面で大変なところもありますが、そこはなんとかやっていけていたと思います。体育会系なので!

ただ特養はデイに比べると、すこし大変でした。デイは朝9時に来られた利用者さんを午後4時頃には送っていくという毎日なので、ご利用時間は6~7時間ぐらいなんですが、特養はそれぞれの利用者さんの1日24時間、起きてから寝るところ、寝ている間までいろんなことを知っておかなくてはいけませんし、安全面でも常に「危険」を意識して気を張っていました。「24時間対応」ってそういうことですもんね。

また、特養は最期まで過ごしていただく「お家」なので、お看取りもあります。この仕事には付き物のことだと心の準備をしてはいますが、お看取りが続くことがあったときはやっぱり悲しかったし、気持ちが落ちると体調も引きずられてしまって、やめたいな…と考えたりもしました。丁度そんなタイミングで小多機への異動のおはなしをいただいたのは、自分にとっては良かったのかなと思います。

小多機はこれまでの経験を活かせる場

小多機は、泊りや訪問がついているデイのようなサービスなので、デイと特養の合体したような感覚で、これまでの経験をどちらも活かせるところも、自分にとっては良かったです。

それにしても、最初は日程表を見て、ナンダコレ?!と思いました。利用者さんの一週間のスケジュールが、おひとりずつ違うんですよ。Aさんは病院がいつだとか、Bさんは何曜日と何曜日が通いの日で泊りの日がいつで、Cさんは…と、情報が山盛りで、誰が来られて誰が泊まるって?!覚えられない!ってなりました。でも、慣れてくるものですね。笑

頼もしいスタッフ

そうやって慣れてはきましたが、まだまだ失敗することもあり、フォローしてもらうことも多いです。たとえば、わたしがうっかり訪問の予定を忘れていると、「そろそろ訪問に出る時間じゃないの?」と声をかけてくれたりするんですね。なにげないひとことですが、スタッフみんなが利用者さんのスケジュールをしっかり把握していて、目配りも利かせられるからこそできる声かけだと思います。そんなふうに、すこしヘマをしてしまっても、みんなでカバーしてくれる雰囲気があるのですごく働きやすいし、相談もしやすい。本当にありがたいです。

相談できることの心強さ

デイサービスへの転職にも小多機への異動にも、張り切って頑張るぞー!というかんじで臨みましたが、この仕事をしていると、どんなに勢いがあって元気でも、しんどくなってくることってありますよね。うまくいかない、むずかしい利用者さんにどう接したらいいのかわからない…と考え込むような。

そういうしんどい時期って誰にでも訪れるんじゃないかと思います。わたしにもありましたが、そんなときはとにかく自分で考えて、こんなときどうしてた?と同僚や同じ職種の人と話をしたりしていました。結局は自分で考えるしかないと思うんです。でも、そういうときにひとりではなく相談できるひとがいる、相談できる環境があるというのは、心強いことだと思います。

利用者さんとお話しする時間が大好き!

この仕事をしていて楽しいのは、利用者さんとお話しする時間ですね。利用者さんの話を聞くのが大好きで、よく世間話をするんです。全然知らない時代の話を聞かせていただけるし、その話が自分のおじいちゃんおばあちゃんと重なったりもして。こんなときどうだったんですか?とか、旦那さんとどうやって出会ったんですか?とかお聞きすると、すごく嬉しそうに話してくださるんですよね。そうやって利用者さんとお話しできる時間があると気持ちがリセットされて、いつも忙しいけれど、こういうの好きやな、やっててよかったなと思います。

ももは小多機に、もうすぐ101歳になられる方がいらっしゃるんですけど、すごくしっかりされていて。お話を聞かせてもらいにいくと、「アンタなんや!(なにしに来たんや)」といいながら戦争時代のエピソードを嬉しそうに話してくださるんです。そういうひとときが本当に楽しいですね。

会話の中から見えてくるもの

利用者さんのいろんなところを知って、その方の生きてこられた風景が見えてくると、イメージがガラッと変わることもあります。たとえば、いつも怒ってばかりいる人だと思っていた利用者さんの本質が本当は全然違ったんだと分かってイメージが変わったり。それと同時に、自分がほんの一面を見てそういう人だと思っていたことに気づいたりもして、勉強になることがいっぱいありますね。

休日は自然の中を散歩。伊丹はとても暮らしやすい街

わたし、生まれは九州で実家は滋賀と間違えられる佐賀なんですが。笑 もうかれこれ30年ぐらい伊丹に住んでいます。大阪・神戸の真ん中でバスも電車も通っていて便利だけど、自然も豊か。伊丹市民って伊丹のこと好きっていう人がすごく多いんですけど、ほんとに住みやすい、暮らしやすい街です。

休日は、コロナ禍になる前は近所の体育館で友達とバレーボールしたりしていましたが、今はのんびりしていますね。瑞ヶ池を、たくさんの鳥や池の亀なんかを眺めながら散歩したりもします。一周、1.6kmあるんですよ。特養で勤務するようになってから、休日でもお酒は飲まなくなりましたね。九州っていう地域のDNAなのか、もともとは家族そろってお酒には強いんですけど、夜勤がありますし、万が一勤務中に頭が痛くなったりしたらいやだなと思って。プロ意識でしょう?!笑

まずは一年、しっかり仕事を覚えたい

今後してみたいことといっても、そんな大きな野望はないんですけれど。あそか苑に来て7年目、小多機に異動してからはまだ半年程度なので、まずは向こう一年みっちり仕事を覚えて、自分がフォローできる側になれたらいいなと思っています。荒牧拠点にバレーボールチーム作りましょうよ!なんて言ったりもしています。笑

あとは、とにかく安全に。利用者さんが一日安全に過ごせたらそれで十分です。毎日楽しく、安全に!